“赤翡翠” 読めませんね。アカショウビンと読みます。
翡翠(ひすい)とは宝石のように美しい鳥、カワセミのことです。
またカワセミの仲間をショウビンと呼ぶことから赤いショウビン、アカショウビンということのようです。
ということで初夏に東南アジアから渡ってくる火の鳥のような赤いカワセミをご紹介いたします!
アカショウビンは体長27cmとヒヨドリと同じくらいのサイズの鳥です。
オスとメスはほぼ同色で、くちばしが大きく鮮やかな赤色をしており、頭から胸が橙褐色、羽は赤褐色、腰に水色の部分があります。
さえずりが独特で『キョロロロロ…』と尻すぼみの電子音にも似た不思議な声をしています。
また、雨乞い鳥とも呼ばれ、雨天の日中によくさえずると言われています。


上の写真は初めて撮ったときの写真です。感動と突然の出会いで震える手を必死で抑えました。
いやしかし、腰の水色1回も撮れたことない…
昆虫やカニ、カエル、トカゲ、魚、哺乳類など、カワセミやヤマセミと比べると割となんでも食べます。
大きい獲物は石や木にたたきつけて骨を砕き飲み込みます。
くちばしが比較的やわらかいためか、朽ちた木や土壁に穴を掘ったり、キツツキの古巣などを巣に利用したりすることがあります。


この子はどんな巣で育ったんでしょうね(*´ω`)
平地から山地の林や渓流、湖沼などでみられます。なかなか軽い気持ちで足を踏み入れない、よく茂って湿っぽく暗い林からさえずりが聞こえることがあります。
東アジア、東南アジアから初夏に渡ってくるアカショウビンは、朝鮮半島や中国、日本で繁殖を行います。特に西表島は日本有数の繁殖地として知られています(亜種:リュウキュウアカショウビン)。
鳴きかわしをする渡ってきたばかりの頃はよくさえずり、飛んでる姿を見ることができるかもしれません。
筆者は、鳴き声である程度活動域を絞り、止まり木になりそうな枝を見つけて、雨天時の早朝に確認し遭遇することが多いです。
また、サワガニやモリアオガエルがいるところによくいると聞くこともあります。
梅雨時期と重なることもあり、ヤマビルなど不快な虫に遭遇することも考えられるので長靴での観察をおすすめします。


声は聞こえてもなかなか姿が見えない鳥ですね。
赤くて目立ちそうだけど、木の幹や枝に似たような色もあって意外と分からんのよね。

夏にみられる珍しい鳥、アカショウビンの紹介をさせていただきました。
筆者はこの鳥を見るために毎週末森林に通ったことがあります。
はじめて写真が撮れた時の感動を今でもよく覚えている大好きな鳥です(*´ω`)